手道具の正しい使い方−カンナはこうして使う
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カンナはこうして使う

カンナは、木材表面の凹凸を均一に削る道具で、木工道具の中ではノコギリと並んで最も重要なもののひとつです。

使い方を覚えることも大切ですが、カンナの場合、常に手入れをしてコンディションを整えておくことが、きれいな仕上がりのポイントです。
  

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■カンナの構造

カンナには、用途に応じてさまざまな形のものがあります。

代表的なものが平カンナ。

平カンナには一枚刃のものと二枚刃のものとがあります。

一枚刃のカンナはひきも軽く仕上がりもきれいですが、逆目をとめることができないので、使い方も難しくなります。

逆目を最小限におさえるために、カンナ身(カンナ刃)の裏に裏金をつけたものが二枚刃ガンナです。

裏金をつけることでカンナ身が削り上げたカンナ屑を押さえ、より上へ折り曲げるので、刃が木材に深くくい込むのを防ぐわけです。

カンナの規格はカンナ身の身幅できめられます。

45?80mmぐらいまで実に多くの種類がありますが、一般的に使用する場合、60mm以下が使いやすいです。  


二枚刃


一枚刃


表       裏

■カンナの基本的な使い方

カンナは、通常右利きの人は右側に、左利きの人は左側に削り台を置いて用います。

持ち方は、イラストのように、利き手で台を持ち、反対の手でカンナ身を包み込むようにして持ちます。

削り始めるときは、刃口を削り始める板の木口より前に出してカンナ台を置き、カンナ台の手前のほうだけ押しあてて引きます。

このとき、カンナの先端が下がらないように気をつけましょう。

カンナ身を持つほうの手は、押さえつける力を加えずに、引く力だけにするとうまくいきます。

カンナ台が完全に材料の上にのったら、台を押さえるようにします。

台が木材の上にのってからは、台頭と台尻に加わる力のバランスをとりながら、手元のほうにカンナを運ぶようにします。

削り終わりは削り始めと反対になります。

つまり、台尻が下がらないように気をつけるわけです。

具体的には、台尻が1/3ぐらい木材からはみ出したら、右手の台尻を押さえる力を抜いていき、引く力だけにします。

そして、カンナが軽くなり、最後まで引けたら、作業をやめます。

その際は、カンナが材料からはずれるほど手元に引かないように気をつけましょう。
 

■カンナ身の抜き差し

カンナの手入れは、まずカンナ身の抜き差しを覚ぇることから始めます。

カンナ身を抜くときは、カンナの上端をゲンノウか木ゾチでカンナ身の方向に叩きます。

このとき、必ず上端の両角を叩くようにします。

台の真ん中を叩くと台が割れる場合があるからです。

ゲンノウのあたる左右の角は大きく面取りしておくといいでしょう。

カンナ身を入れるときは、押さえ溝に刃を手で差し込み、刃の出ぐあいを見ながら小刻みに刃の頭をゲンノウで叩きます。

ある程度入ったところで裏金を差し込んで、裏金と刃とを交互に叩いて入れていきます。
 


カンナ刃の抜き方


浮いてきた刃を引き抜く


カンナ刃の差し込み方

 

■カンナの台直し

台直しとは、カンナの下端を調整することです。

カンナ台の下端は、まったくの平面になっているわけではなく、刃口の部分や台尻の部分などを平らに残して、それ以外は薄くすき取られています。

どの部分を平らに残しておくかは、カンナの種類で違ってきます。

同じ平カンナでも、仕上げに使う上シコガンナと、浮く板を削りとる減らしガンナでは下端の状態は同じではありません。

微妙な下端の凹凸を調べるには、専用の下端定規やサシガネなどのほかにも、サンドペーパーにチョークを塗ったものの上で、カンナをこすり合わせる方法があります。

チョーク粉のついた部分が凸部なわけですから、そこにカンナ身を垂直に立てて軽くこすります。

台直しには専用の台直しガンナがあるので、それを使ってもよいでしょう。カンナ身と裏金をうち込むと、台頭側の刃口付近がわずかですが盛り上がるので、下端検査はカンナ身も裏金もギリギリまで打ち込んで行います。
 

■裏金の調整

裏金は、逆目を止めるためのものです。

そのためには、カンナ身と裏金が密着していなければなりません。

少しでもすき間があると、カンナ屑がつまり、かえって削れなくなります。

カンナ身と裏金を合わせ、ガタつきがないかどうか、裏金の耳の部分を交互に押さえてチェックします。

もしガタつきがあれば、裏金の耳の部分を金床にのせゲンノウで叩いて調整します。

押さえたときに浮いていたほうの耳を曲げるか、あるいは着いていたほうを伸ばすかして、裏金の座りをよくします。

すき間があるかないかは2枚の刃を合わせて光に透かし、光が洩れるかどうかで調べます
 

■カンナ刃の研ぎ方

台直しや刃の仕込みは、一度やっておけばしばらくは必要のないものですが、カンナ身は、使いながら常に調整しなければなりません。

少しでも切れ味が鈍くなったと感じたら、すぐに研ぐことです。

刃表を研ぐときは、まず左手の人指し指と中指で切れ刃の部分を砥石に押しつけ、右手はカンナ身の両端をつまんで頭を掌で受けます。

この状態で、同じ力を加えながら刃を前後に動かします。

左手は刃を押さえる役、右手は前後に動かす役になるわけです。

このとき、刃先は45度ぐらいずらした格好になり、このようにしておくと、比較的、刃が安定した状態で研ぐことができます。

また、砥石面には、水をきらさないよう注意します。

刃裏の部分は、表とは向きを変えて研ぎます。

このとき、刃先の裏に当たる部分に正確な平面が出るよう、よく確かめます。  


切れ刃の研ぎ方


刃裏の研ぎ方

 

■刃先は左右同じに出す

刃を研いで使っていると、次第に狂いが生じてきて、刃の左右どちらかが刃口から余計に出たりすることもあります。

その場合、出ているほうのカンナ身の木端をゲンノウで叩いて向きを直します。

それでも直らないものは、押さえ溝を細いノミで少し削り、左右均等に出るように修整を加えます。

カンナ身を打ち込んだあと、裏金を差し込みます。

裏金の裏とカンナ身の裏を合わせるように差し込み、ゲンノウで打ち込みます。

カンナの刃先は、台から出たか出ないかぐらいにし、裏金は、それよりも少しひっ込むように打ち込みます。

だいたい0.1〜0.5mmぐらいです。

カンナ身の刃先と裏金の調整は、明るい窓の近くなどで日に透かしながら見るとやりやすいでしょう。

特に裏金には、左右均等にはなかなか出づらいので、注意して行います。
 

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関連ワンポイント

作業に合わせて、種類か広かるカンナ

基本的な平カンナのほかにも、削る部分や用途によりさまざまな種類があります。

一般的なものでは・・・

1.平カンナ
最も基本的なタイプ。小さいものは小ガンナ、豆ガンナなとと呼ばれ、面取りなどに便利です。

2.丸ガンナ
台が丸くえぐれている内丸、丸く出ている外丸とあり、内丸は木杉の角を丸くするとき、外丸は丸い濁を削るときに傾います。

3.際ガンナ
刃の角が台の木瑞に出ており、2枚の板を垂直に合わせた角を削るときなどに用います。刃先は斜めにカットされており、台尻に対し斜めに仕込まれています。

4.台直しカンナ
台直し用。刃は直角に仕込まれています。

5.長台カンナ
平カンナの台が長くなったもの。板はぎのはぎ部分などで、より正確な平面が削れます。

新品といえどもカンナには手入れか必要

新品の道具類はすぐ使えると思いかちですが、カンナにはそれはあてはまりません。有効に使うための調整が必要になってきます。

1.台を油台にする 滑りをよくし、狂いを防ぐために、台を油に2週間ほどつけます。油は煮沸させた大豆油なとが多いです。

2.押きえ溝を削る
新品だとカンナ身はきつく入っています。台割れの心配もあるので、押さえ溝を棒ヤスリで1mmほど削ります。ただし刃口を削ってはいけません。

3.表なじみの調整
カンナ身がひどく入りにくい場合、表なじみをノミで欠きとります。刃のかねの色がついた部分を削りとるわけです。

4.台の狂いを直す
台の木取りの関係上、新品は木の乾燥によってやや狂いがあるので修正します。

削りの目的によって、カンナを使い分ける

同じ平カンナでも、その削りの目的、つまり、根を必要な厚さに削りたいのか、表面をきれいに仕上げたいのかで、いくつかのカンナを使い分けます。

簿〈削る滅らしガンナ、粗削り用の粗シコガンナ、中仕上げ用の中シコガンナ、仕上げ用の上シコガンナといった具合です。

寸法は、粗シコの場合は寸六、中シコ、上シコは寸八を使うのが普通です。

ただ粗、中、上の区別は、寸法だけでなく、台の下端と刃口の調整の違いでもあることは、覚えておいてよいてしょう。

カンナは板の目を見て削る方向を決める

カンナを使ううえで重要なことは、板の目を見ることです。

さわってみてなめらかな方向を順目、ささくれ立っている方向を逆目といいます。

カンナがけは、常に順目の向きに削ることが大切です。

木端を削るときにはカンナを立てて使う

木端を直角に削るときは、削る板の下にカンナ刃がかかるだけの厚さを持った板を敷き、カンナを木端に直角に立てて削ります。

要領は通常の削り方と同じですが、材料によっては力強く押して引くようにします。

木口を削るときには裏金は打ち込まない

木口は逆目のおこらないところなので裏金ははめておくぐらいにしておきます。

使い方は木端削りと同じですが、削りじまいに板の端が割れることがあるので、木口の両端から削り、中央部で、うまく抜きます。

節のある板の場合は刃先を控えめに出

節を削るとき、無理に削ると刃先が欠けたり、つぷれたりすることがあります。

ですから、刃先の出し方を控えめにしたり、節に水をつけておいたりして削るようにしましょう。裏金は必ず合わせて使います。


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